休日の裁判所。証人になりました。

埼玉時代は、民暴委員会という、いかつい委員会に所属していました。

東京(二弁)に移ってからは、法教育委員会に入りました。

入って早々、大舞台に参加するチャンスが。

全国高校生模擬裁判選手権関東大会の証人役です。

模擬裁判というのは、架空の事例について模擬の裁判を行うもの。

刑事事件の模擬裁判では、参加高校の代表が検察官、弁護人になりきって証人尋問(被告人に対しては被告人質問)を行います。

よくテレビとかで見る
「あなたが被告人を見たとき、遮るものはありませんでしたか?」
「よく見えなかったんじゃないんですかっ?」
「本当はあなたが犯人なんじゃないですかっ??」
ていうアレですアレ。

あなたが犯人なんじゃないですか?なんて現実にはあり得ないですけど。

わたしが演じたのは、犯罪を目撃した証人役でした。

「普段からやってることなんだし、あんた独立したばかりでヒマだし、本番じゃないんだし、余裕でしょ?」

と思います?

ところが。独立したばかりでヒマかどうかはさておき、もーのーすーごーい大変でした。

証言するのは犯行を目撃したたった数分の出来事ですが、実は模擬裁判ってセリフが決まっているわけではありません。

与えられた事案を元に高校生たちの目線で質問したいことを練ってくるわけです。時にはアドリブで。

要は何を質問されるかわからない。

そして、設定を忘れたり大事な事実を間違えたりすると、勝敗を左右してしまうものすごい責任を負っているのです。

だから、たった5分くらいの目撃した状況を話すだけでも、背景事情や裏設定をめちゃくちゃ練る必要があるのです。

都合5時間くらいは全体の打ち合わせをして、前日は時系列作ったりして準備をしました。

みてこの資料のシワシワ。

で、司法試験の追い込みばりにいろいろ詰め込んで迎えた当日。

普段の事件ではあまり入る機会のない東京地裁の1階にある大きな法廷が舞台だったのですが、ベンチの生徒、教員、父兄、支援弁護士などの傍聴人で傍聴席が満員なんですよ。

わたしも、11年目の弁護士なので、尋問は何回もやっていますが、尋問をされる側は人生で初めて。

証人席に座るのも初めて。

実際始まってみたら、めちゃくちゃ緊張してカミカミになりました(笑)。

中身は詳しくはいえませんが、高校生の能力ってすごいというのが感想です。

各分野の社会人が審査員として参加していましたが、皆大絶賛するような学校もありました。

尋問スキルも、弁護士と変わらない、いやむしろ上回るんじゃないかってくらいで、勉強させてもらいました。

とくに、やってみて初めて痛感したポイントは、 「証人も必死!」っていうこと。

つまり、聞かれている証人自身、自分の証言がとても大事だとわかってる。

ちゃんと正確に答えなきゃいけないと真剣に考えてる。

「どう答えたらいいのか」「どこまで聞かれてるのか」検察側、弁護側からの質問についてひとつひとつ頭フル回転させて考えてるんですよね。

だから、聞く側は、答えやすい質問に落とし込んで聞くことが求められている。

いつ、どこの場面についての質問か。

どの場所のことを聞きたいのか。

きちんとポイントを絞って聞くこと。

曖昧だと変なところに着地する。

これは、法律の実務家だけでなくどの社会でも必須のコミュニケーションの前提ですが、一発勝負の尋問ではとくにシビアに求められるスキルだと身が引き締まりました。

あと、今回、わたしが担当した法廷には、マスコミの方の審査員枠でジャーナリストの堀潤さんが参加されていました。

終了後、爽やかに「お疲れ様でしたー」と挨拶してくれました。

最後の講評で、堀さんの言った「みな常識で判断しがちだけれども、実際の事件というのは常識では推し測れないところで起きる。それがなぜ起きたのかをきちんと掘り下げて考える必要がある」という報道者ならではの視点からのコメントがとても印象に残りました。

裁判官、検事、官僚、弁護士、ジャーナリスト。いろいろな立場のその人の考え方を知ることができるのも、こういうイベントの醍醐味です。

 

大仕事を終えた後は、気がつけば夏真っ盛り。

地元の盆踊りに参加して、東京音頭と炭坑節を踊りまくりました。 ひさびさにソウルがインスパイアされましたよ。皆さまも盆踊りがあれば是非輪に飛び込んでください。

ちなみに、独立したばかりですが、おかげさまでヒマではありません。

ふるさとのお母さん心配しないでください。

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