弁護士目線で考えること

選択肢があると、人は立ち止まれる

私がお客さまとお話しするときに

「選択肢を挙げる」ということを心がけています。

 

これは、10年以上前、

弁護士になりたてでピヨピヨいってる頃に、

大先輩の弁護士から教えられたことです。
みなさんは、誰かに

「あなたはこうすべき!」

「こうしないとだめよ!」と

アドバイスされたことはありませんか?

 

人はひとつの道を強烈に提示されると反感を覚えて

たとえその道が正しかったとしても

あえて抵抗してしまいます。

 

結果、ベストな判断が

できなくなってしまうんですよね。

 

それに、誰かに決められた道を

言われたとおりに進んでいるだけでは、

結果がどうあれかならずどこか納得しきれず

モヤモヤが残ったりします。

 

何より、「指示」されてそれに「従う」だけの関係は、

対等な関係とは言えませんよね。

たとえ、専門家と素人の方であれ同じ。

やはり、自分の大事なことに関する判断は

自分がやるべきことだと思うのです。

 

なので、弁護士がクライアントに対してやるべきは、

適切な選択肢、しかも、

できればいくつかの選択肢を示すこと。

これに尽きると思っています。

 

もう一つ、

選択肢がいくつかあることのメリットとしては、

トラブルに巻き込まれて動転した気持ちを、

グイッと冷静に引き戻してくれるんです。

 

相手方から突然に

「お金はらえ!」と言われてしまった時、

普通だと「ぎゃー」と動転して、

 

①イエス(払う)か

②ノー(払わない)か

の二択に陥りがちです。

 

しかし、物事の多くは、

イエスかノーかの二択ではなく、

BとかCとか別の選択ができるもの。

 

「100万いますぐ払え!」

と言われたのに対して、

「イエス!わかりました!100万今すぐですね。」

ではなくて、

「いやー、!100万円は高すぎるから50万円にしてよ。」

とか、

「100万円払うにしても、いますぐには無理だわ。

5回払いにしてよ。」

なんて提案をしてみたっていいわけです。

 

実際、相手の要求を

そのまま受け入れなければならないことは

そう多くなくて、

実はもともと相手の提案は

こうした交渉を予想して、

極端に高いところから来ていることがほとんど。

 

だから、こちらからは別の提案をしてすり合わせて、

互いに納得のいくいいところで決着できたりします。

 

とはいえ、あまりに相場から離れた主張に

固執しすぎると、

話をこじらせて裁判からの強制執行

なんてことにもなりかねません。

 

「食べ頃のリンゴはいつまでも

テーブルに乗っかってない」ってやつです。
ですので、

押すか引くか。どの辺が落とし所か。

というのを見定めるのに必要なのが、

経験則とか相場感とかっていうものなんですよね。

 

インターネットでたくさんの情報が氾濫している現代、

素人とプロの違いは、経験則や相場感をふまえ、

その状況に応じた適切な選択肢を示せるところ。

さらにいえば「どの選択肢がオススメか」

までお話できること。

 

その選択肢の提案力が

プロの力の見せどころなのだと思います。

 

 

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