相続ってなんですか?っていう初歩的なお話、いまさらなかなか聞けないですよね。
相続とは、我らが知恵の宝庫、
Wikipediaによりますと
「自然人の財産などの様々な権利・
義務を他の自然人が包括的に承継すること」
とされています。
「なんのこっちゃわからん」と思った方のために
わかりやすく解説いたしましょう!
自然人というのは、ナマミの人間のことです。
これに対する概念は法人。
株式会社とか一般社団法人とかね。
相続は、このナマミの人間が亡くなった時にだけ
自動的に起きます。
ちなみに、法人(会社など)は死なないから
相続は起きません。
代表者が亡くなっても法人自体は存続します。
だからこそ、法人(会社など)は何世代にもわたって
安定的に存続できるわけですね。
これが法人化の一つのメリットです。
次に、相続される財産について。
私たちナマミの人間は、必ず財産を持っています。
「いやいや、私なんて財産ないから」
という人も含めて必ず。
だって、預金口座。ひとつやふたつもってますよね。
自分の財布もってますよね。
家財道具とか。
あと、いまパンツはいてますよね。
あなたが持っているもの全ては財産なのです。
もし今、不幸にして突然あなたが死んでしまったとしたら、
あなたのはいているそのパンツも、相続されるのです。
では、あなたの遺産であるパンツは
誰に相続されるのか。
これが相続人の問題です。
もしあなたが遺言で、
「自分の財産は全て家のおとなりに住んでいる
幼なじみのA子さんに遺贈する」と書いて
残していたならば。
あなたのはいていたパンツは
あなたの亡くなった瞬間、
A子さんのものになります。
もちろん、預金も財布も自宅の中の家財も。
もし、そのような遺言がなかった場合には、
法律で誰が遺産を相続するか決められています。
これが「法定相続人」です。
法律で定まっている相続人、ということです。
法定相続人は、順位があり、
①子ども→②親→③兄弟、の順番です。
子どもが生きていれば子どもだけ、
子どもがいない場合は親だけ、
子どもも親もいない場合に
はじめて兄弟が相続人になります。
一族郎党がみんなで分け合う、
というわけではないのがポイントです。
たまに、父親が亡くなったというご相談者さんから、
父名義の不動産を処分してよいか
本家のお姉さんに許しを得ないと
決められないのですが。。みたいな相談がありますが、
大抵そういう事実上の影響力のある
「本家のお姉さん」は判断権者ではありません。
ちなみに、私の場合、この「本家のお姉さん」は、亡大女優の野際陽子さんで再生されます。
(亡くなった方に妻や夫つまり配偶者がいる場合は、
配偶者は常に相続人になりますが、
今のところは①②③の順位だけ押さえておきましょう。
詳しくは別のところで。)
さて、少し話を戻して、
あなたの財産がパンツだけであれば
その処分は簡単なのですが、
財産というのはいろいろあります。
もしも亡くなった人に
多額の借金があったらどうでしょう。
実はこの借金も、
債務という財産(マイナスの財産)です。
相続では、プラスのみならずマイナスの財産も、
遺産としてまるっと相続されます。
全部あげるという遺言があれば指定された人が、
なければ上記法定相続人が、
プラスもマイナスも財産を引き受けるわけです。
これが「包括承継」です。
もちろん、「いらないよ」という
放棄などの手続きはありますが、
その手続きを取るまでは、
相続発生(死亡)の瞬間、
自分が借りたわけでもない多額の債務の
債務者になることもあるわけです。
こわいですねー。
相続というのは
いまや声に出して読みたい
日本語として5位くらいに入るメジャーなワードだと
夢の中で聞いた気がしますが、
実は私たち誰もに突然降りかかる事象でもあります。
そんなことが起きる前に、
相続について知っておきたいですよね。
これまでの歴12年の実務をふまえ、
セミナーなどでお話ししてきたことを
このブログでも色々語っていきたいと思います。