法律相談に行っていますと、女性の方から離婚の相談を受けることがあります。
この時、相談中、その女性の配偶者(夫)のことをなんと呼ぶべきか、については注意しています。
結論から言うと、私は、「ご主人」「旦那さん」とは呼ばないようにしています。
呼び方は、本人たちがいいならなんでもいいと思うのですが、「主人」って妻がへりくだっているイメージを持つ人もいると思います。
「旦那」も同じ。元は仏教用語で、ニュアンスはスポンサーとかパトロン。
特に夫婦が紛争状態にある場合、別れたい夫を他人から「あなたのご主人」とか言われたらムカつく方もいますよね。
そもそも、個人的に、主人、旦那って、夫婦が対等である現代においては、ふさわしい呼び方ではないんじゃないかと思ってます。
これは、妻が仕事しているかどうかとか、収入があるかどうかに関わらずですよ。
専業主婦(または主夫)であっても、家事をして夫(または妻)が外で労働に専念できるよう支えているのですから、それは立派な社会的活動。
この考え方は、実は法律上も認められていて、いわゆる「内助の功」として、離婚時の清算の際の財産的な評価にもつながります。
決して、収入のある方にない方が従属しているわけではないんです。
最初にもいいましたが、夫婦本人同士がいいと言うなら呼び名はなんでもいいんです。
中には、本当に「主人」かどうかという理屈はさておき、TPOに合わせて、対外的に「主人」と呼んでいるヤリ手の?主婦も知ってます。
ただ、離婚をはじめとする夫婦間の紛争に関わる専門家であれば、そこらへんは押さえておきたいと思ってます。