ちょっと前の3月、非常勤をしている大学の司法試験対応ゼミの最終回。
「今年の司法試験日程っていつだっけ」と聞いたら、学生からは「今のところ」5月13日からです。という答えが。
そういえば、司法試験受験会場って長時間多数の人が密集する空間。ライブハウスやジムばりにコロナリスクは高い。
オリンピックすら延期になったことだし、間違いなく延期になるだろうと思っていたらやはり延期の決定。いつになるかは未定。
受験生にとっては、司法試験の歴史上これまでにない試練になっている。
どの試験でもそうですが、年一の試験って、ピークっていうのがありますよね。
知識をインプット、アウトプットする段階を経て、本番で最高のパフォーマンスをするための実践的トレーニングをくりかえしたり、シミュレーションしたり。
司法試験は4日間。
試されるのは頭の中の知識のように思われてるけど、実は大切なのは当日のパフォーマンスであるという意味で、アスリートに近いといつも思います。
そしてオリンピックと同じようにピークがある。
司法試験受験生は5/13に最高のパフォーマンスをするために一年頑張ってきました。
それこそ今年がラストチャンス、という人だっています。
そのむかし、平成11年だったかな。昔の試験時代ですが、複数ある会場のうち慶應大学の試験会場の近くで爆発騒ぎかなんかがあり、消防車ゆらヘリコプターやら、その会場だけとんでもない喧騒の中で試験が実施されたことがありました。
当然受験生の中には集中できなくて実力を出せなかった人もいたと思います。でも、われらが血も涙もない司法試験においては救済一切なし。
多分、「あの騒動さえなければ合格していたのに」という実力者は何人もいたはず。
そんな文化でもあるので、いつも学生には、「本番は何が起きるかわからないから全てのアクシデントに備えて準備せよ」と言っています。
もっとも、まさか新型コロナ拡大などという日程自体がかわるかもってほどの天変地異がおこるとは予想外ですが。。
しかしながら、状況は変えられないし条件は誰しも一緒なことに変わりない。
なので、彼ら学生にはとにかく自分がコロナにかからないよう身体に気をつけて淡々と準備しよう、と伝えました。
あの有名なダーウィンは次のようにいっています。
「もっとも強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き残るのでもない。生き残ることができるのは変化できたものだけである。」
今までの当たり前が崩れて自分の足元を揺るがすような事柄が起きているときに、「それじゃここからどうしよう」と考えられるかどうかなんだろな、どの世界でも。
腹を立てたり、文句を言ったり、誰かのせいにしたり、あわてて食べ物を買い占めたりせず、「じゃzoomで会議しよ」とか「うどんがなければ自分で打てばいいじゃない」とか、すんなり切り替えちゃうしなやかさは最強の武器になる。
想定と違う環境で力を試されることになったなら、「まいっか。それならこうしよう。」と方針を変えられる人が勝つ。
本当に大変なときだけれども、必ず最適な形があるはず。
それを見つけて実力を出し切っていこう。
私もあなたも。
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